教えて!サラリーマンが収益不動産を購入する場合の融資限度額っていくらまで?

Hide
Hide

こんにちは。Hideです。売買不動産歴20年以上 大手不動産会社15年勤務後、関西で不動産会社の代表取締役 現在は賃貸物件のオーナー、投資家、ブログ記事も7年近く書いています。

今回は、「サラリーマンが収益不動産を購入する場合の融資限度額っていくらまで?」といった質問を幾つか頂いたので、僕なりの考え方を紹介したいと思います。参考になれば嬉しいです。

この記事の内容レベル
知っ得度★★★☆☆
重要度★★★☆☆
専門性★★☆☆☆

融資限度額は「勤務先」・「職種」・「勤続年数」・「余剰資産」・「金融資産」・「家族構成」等によって総合的に判断されるのが一般的です。借り入れを希望される本人の「収入だけで判断するわけではない」ということです。

もちろん購入予定の不動産に関する情報や収支バランスなどは必須です。

平均的なサラリーマンの融資限度額

とはいえ、「だいたい幾らくらいか」は知りたいですよね。じゃないと不動産を探すにも予算が組めませんし。

入社10年目の上場企業級にお勤めの一般サラリーマンで、妻子のいる3人家族 マンションを購入して返済に滞納無し。ご主人年収550万円で妻はパートで年収120万円 子供は3歳 預金は200万円だったと仮定します。

Hide
Hide

金融機関によて審査基準が異なることもあるので一概には言えませんが、「おおよそご主人の年収の15倍前後」ではないかといわれています。但し、あくまで限度額です。

また金融機関の融資判定基準は毎年見直されており、景気の変動にも左右されるので、やはり明確な額は都度確認が必要になります。

実は最初の一件目の融資獲得が一番大変なんですね。一度融資を受けられて収益不動産を購入し、予定通りで推移さえしていれば、新たに不動産を購入する2度目の時にはさらに借りやすくなったりします。「信用あり」なんですね。

サラリーマンに求められるもの

それは信用です。「与信」といって文字通り金融機関に対して信用性をどれだけ提供する事が出来るかにかかってきます。どの程度信用性が高いかによって、融資限度額に大きく影響します。当たり前といえば当たり前ですね。

では上場企業に勤務していたら「結構信用性高いんじゃないか」と思われがちですがそうではありません。背景や歴史まで考慮されるということです。

勤務先や業種によって「業績は上がっているか、今後も成長に期待できるか、危険職種に該当しないか、歩合給の割合比率に問題がないか」や、背景として「何人家族で月の生活費(固定費)がおおよそいくらかかっているのか」、「現住居は持ち家か」など細かくチェックされます。

Hide
Hide

経験上の話ですが、「国会議員」・「芸能人」・「野球選手」・「危険作業に従事」・「タクシー運転手」などが職業の方への金融機関の融資基準は厳しいものがありました。

国会議員は参議院議員や衆議院議員は任期が6年と4年と短く、再当選するかどうかが読みずらいからです。芸能人は人気商売であることや、スポーツ選手はもそもそも選手生命がサラリーマンより短く、危険作業員はケガや命の危機に直面すること、歩合の割合が多いタクシー運転手も同様に融資条件が厳しくなる傾向にあります。

だからといって、職種だけで判断したりはしないようです。融資を受ける事が出来た方も多くいらっしゃいます。サラリーマンは比較的融資が受けやすいといえるでしょう。

シビアなことはもう一つあります。勤続年数と年齢です。金融機関は勤続年数を確認します。最短でも3年以上といったルールを設けているところもあります。

逆に年齢が50歳前後の場合は融資期間中に定年退職する場合が多いため、返済原資の確保が難しいという側面から厳しくなってきます。

サラリーマンが自分自身で信用力を上げるには「配偶者を持つ」・「株式や保険等の積立、預金残高を増やす」・「持ち家である」が挙げられます。

えっ?住宅ローンの借り入れがある方が信用力ってあがるの?」と思われるかと思いますが、賃貸物件にお住まいされていても家賃はかかってきます。

Hide
Hide

結婚はタイミングや努力すればできるといったものではないと思いますし、独身であっても特段問題はありません。ようは金融機関に対して「この人はどういう方法で貸したお金を返済してくれるのか」に応える事が出来たらよいわけです。

勤め先が傾いても当面は預金で」「ご主人がケガや病気をしたとしても、当面は奥様のパート収入で」と積み上げるわけです。まあ、逆の立場ならそうなりますね。

住宅ローンを利用して住宅購入している場合は、一度ここで与信判断がなされており「信用あり」として住宅ローンが使えているわけです。もちろんその後の支払いに滞納があると見方が厳しくなります。

金融機関の審査基準はバラバラ

経験上の話ですが、A地銀行で融資を組もうとして申し込みを行うと「当行では8,000万円が融資上限となります」といわれた方が、B信用金庫では「融資条件は10,000円」といわれ、C信用組合では「7,000万円が融資上限」でした。

購入する不動産が同じでも各金融機関での裁量はバラバラ。ですから1つの金融機関だけでなく複数の担当者と事前の相談が有効です。しかし、実際のところ金融機関を天秤にかけるようなことにもつながりますので、注意が必要です。

不動産購入の話が具体性を帯びてきたときに切り出すのではなく、日ごろからの情報収集が有効です。もし裏切るようなことになると「次回の融資」に多少の影響が出てくる事が予想されます。

Hide
Hide

二度目に申し込む際も「保有資産」を尋ねられます。その際に前回のデータを引っ張り出して「あ~また裏切られるのでは」といった印象を与えてしまうからです。

金融機関への相談件数は相当数に及びます。つまり「あなた一人がお客様ではない」と言うことです。時間と労力は成果の出るところに注がれるので、真剣みが減ってしまうということです。

私自身もこのようなことが起きたことがあります。恐らくですよ、おそらく「今回は他の金融機関より条件が良かったんだね、じゃあ融資とは関係ないけどクレジットカードの入会や公共料金の引き落とし口座の変更もお願いしてみようかな」って思っているんだろうなぁ、なんて。

もし、融資条件に当てはまらないのではと思ったら

「勤務先」・「職種」・「勤続年数」・「余剰資産」・「金融資産」・「家族構成」等に関してだけでなく、「持病がある」、「過去の借り入れ履歴」が気になっていたり、「現在も借り入れがある」といった面で心当たりがあるなら、心配していても前には進めません。

自分が気になっていることは、金融機関のホームページに融資条件の概要が載っていますし、詳細が知りたい、個別に聞きたいのであれば素直に最寄りの金融機関へ尋ねに行けばある程度は教えてくれます。

Hide
Hide

あの~お伺いしたいことがありまして、収益用の不動産購入に対する融資お願いしたいと考えているのですが、諸条件を教えてもらえませんか」ってね。

金融機関はお客様の「個人信用情報」に関して、お客様の同意と必要書面への署名・押印がいただければ、ある程度確認してもらえます。必要になるものは事前に確認しておくことをおすすめします。

金融機関によって異なるため、せっかく伺っても必要書類等が不足で二度手間になるからです。実は私がそうでしたので。

ここで教えてくれるのは、融資限度額ではありませんよ。あくまで最低必要条件になります。

まとめ

  • 融資限度額は「勤務先」・「職種」・「勤続年数」・「余剰資産」・「金融資産」・「家族構成」等によって総合的に判断される
  • 一般的なサラリーマンの融資上限額は「おおよその年収の15倍前後」ではないかと予想される
  • 融資の判断材料は金融機関に対して信用性をどれだけ提供する事が出来るかにかかってくる
  • 金融機関とは長い取引相手になるため、信用を失墜しない取り組みが原則だということ
  • 融資に関しての心配事は、金融機関で解決することが一番早くて確実だということ

無理なくやって、今日もHappy!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA