こんにちは。Hideです。売買不動産歴20年以上 大手不動産会社15年勤務後、関西で不動産会社の代表取締役 現在は賃貸物件のオーナー、投資家、ブログ記事も7年近く書いています。
今回は、「不動産の仲介業へ就職・転職をすればどんな魅力があるか」について紹介したいと思います。個人的な見解ですので参考にしていただけたらと思います。
この記事の内容 | レベル |
---|---|
知っ得度 | ★★★☆☆ |
重要度 | ★★★☆☆ |
専門性 | ★★☆☆☆ |
- 給与が半端なく良い。他業種に務めている同世代の給与より初めから400万円前後の差があった
- 多種多様な人と多く出会えるため、「chance」や「lucky」に恵まれることがあった
- 勤務先次第ですが最初から最後まで一人で取り組むため、全体の流れがわかる仕事であること
- 不動産仲介業を「知る」ということは、人生を豊かにするスキルを身に付けられるということ
コンテンツ
不動産業といっても「仲介」をはじめとして「売買」・「賃貸」・「管理」など形態は様々で、「法人専門」や「収益物件専門」あるいは「競売&任売」や「土地開発」のみを行う特化型などを含めるとかなり細分化しているのが現状です。
とりわけ仲介業はこれら全てにかかわることが可能な「不動産の総合職」のような位置づけだと思います。もちろん特化型の人たちは「仲介」経験者が多く、基礎知識と経験を持ち合わせたプロフェッショナルな方も多くいらっしゃいます。
入社当時の心境は「怖い人が多いのかなぁ」とか「エリート集団なのかなぁ」とか、どちらにしても「ヤバいなぁ」と漠然と焦っていました。
そもそもの入社同期は「給与が高い」この一点だけで、あとはなぁんにも考えていませんでしたから。後半で紹介しますが正直「給与は高い」です。これは紛れもない事実でした。
一歩外へ出て360度見渡せば、目に映る全てのものは不動産です。生きている限り不動産と無縁な人を探すのは、非常に困難だと思います。それだけマーケット規模が大きいということですね。
取り扱う不動産の大きさや規模、価格には上限らしい上限はなく、ニュースなどでも恐ろしい価格で取引されている事例も少なくありません。大きな仕事を掴める「chance」が多いということです。
日本だけでは飽き足らず、世界に進出している人も多くいます。しかし、ほぼすべての人に影響を及ぼす不動産であっても、頻繁にかかわる人が少ないことも特徴の一つです。
また、「アナログ産業」といった位置づけからいつまで経っても抜け出せない産業でもあります。それは不動産そのものが「唯一無二」の商品だからという他ありません。
毎日就寝を共にする「家」をはじめ、通勤で使う駅や線路の敷地、勤務する会社のビル、昼食をとる飲食店、取引先のテナント、子供が通う幼稚園や学校、奥様が毎日買い出しに行くスーパーなど全てが「過去に取引された」不動産です。
これら全ては必要があって存在しているわけですし、他にも必要なものがあればこちらから提案したりするなど誘致を促すようなことも出てきます。小さな工夫と発想で思わぬ「lucky」が転がり込むこともあります。
少々カッコいい言い方をすれば、不動産業仲介業に就職するということは、人々の暮らしをはじめ、全産業の基盤を支える土台部分を安全にお取次ぎするという使命に基づいた業務に係わるということです。
という内容の訓示を入社式にて頂いたように思います。ですが入社間もない一人に重責を負わせることはありませんから安心してください。まずは下積みから始まるのですが、一体どんなことをするのでしょうか。
入社当時は「先輩社員に同席して仕事の流れを掴め」とか「仕事は与えられるものではなく取ってくるものだ」等とよく言われました。ですが、「そんなこと言われなくても」て思うじゃないですか。
入社した会社には「ノルマ」がありました。「6ヵ月の間に700万円の利益を上げる事」もちろん会社が勝手に決めたルールです。簡単だと思いますか?それとも不可能だと思いますか?結論はそのどちらでもなく「わからない」でした。だってやったことないし、「到達しそうで実はできないのが目標でしょ?」
結果、470万円で未達に終わりました。まあ、結果は結果として真摯に受け止めて素直に反省・・・。それより何よりたった6ヶ月程度の勤務しかしていないほぼ素人が、いくつも契約できたことに驚きと興奮で、何かが込み上げてくるといった感じでした。それこそが収穫でしたね。
一年が過ぎる頃には「なんとなぁく」ですが流れを掴みかけているといった感じでした。もちろん、まだまだぜんぜん解らないことだらけでしたけれども。
当時の手帳を参考に、どんなことを通常業務として行っていたかを紹介しようと思います。ご存知かもしれませんが、大半の仲介会社は土曜日や日曜日は通常営業を行っています。
時間 | 業務内容 |
---|---|
8:30 | 出社して「開店準備」と「店舗清掃(トイレ掃除含)」と「朝礼に使う資料の配布」 |
9:00~9:30 | 全体朝礼(主に共有すべき注意点や反省点)の後、営業ミーティング(行動予定の共有) |
9:30~10:00 | レインズ(注1)にて「新規登録物件の精査」及び「資料の加工」並びに「ネット広告作成」 |
10:00~10:30 | 顧客への「メールチェック」及び「DM」作成 「媒介報告書作成」/週 |
10:30~11:00 | 日中でも電話が繋がる顧客へ「週末案内のアポイント」取り 週末案内目標:4組 |
11:00~13:00 | 「折込広告」や「宅配チラシ」の作成・印刷 その間昼食 |
13:00~15:00 | 他業者「新規登録物件の現地確認」及び「周辺へのチラシ配布」及び「空地空家調査」 |
15:00~17:00 | 建売業者へ土地紹介や新築戸建の販売願い 法人顧客や弁護士・税理士など訪問 |
17:00~18:00 | 営業ミーティング(上司へ進捗状況報告や連絡や相談) |
18:00~20:00 | 既存顧客への電話「週末案内のアポイント」取り |
20:00~21:00 | 翌日「朝礼に使う資料の配布」および「翌日の行動予定表」作成 整理整頓 |
21:00 | 退社 |
このルーティンの中に「現地調査」・「法務局調査」・「役所調査」・「管理会社調査報告書内容確認」・「査定書作成」・「訪問」・「案内段取り」・「案内」・「商談」・「契約書類作成」・「契約」・「金融機関打ち合わせ」・「司法書士・測量士・建築士・税理士等打ち合わせ」・「引渡し準備」を入れ込む格好になりますね。
あっ、あと「クレーム対応」や「タバコ休憩」等も必要な人は時間を取られてしまいます。また、「上司が留守」の時は「雑談」なんかも多少あったりします。
契約が増えると残業が当然発生してました。令和の時代になってからでは考えられないでしょうかね。毎日残業ですから。今となっては懐かしい昔話です。
仲介する不動産を大別すると「住居系」・「商業系」・「工業系」に分かれるかと思います。「住居系しか対応できません」は通用しません。「商業系」にも「工業系」にも特有の知識が必要になってきます。
「これでは商品の陳列が出来ない」とか「ここに重機やクレーンを設置しなければ生産ラインが動かない」となると即「損害賠償請求」に発展する恐れがあります。かといって「住居系」も甘く見ると恐ろしいことなり兼ねません。
大筋の内容に関しては「住居系」と同じことが多いので心配する必要はあまりないかもしれません。伝えたいことは、「商業系」も「工業系」もどちらも「経営」に深く密接に関係するので、より注意が必要にはなります。
実際には務めている会社の過去の成約事例などを参考にして「何が必要な事項か」・「どういったことに注意が必要か」を調べると良いかと思います。
初めてのことは誰でも解らない事が多いので「事前に調べた内容について上司に報告し、支持を仰ぐ」のが良いと思います。そのための上司です。責任は分かち合いましょう。
入社当時は正直「あれもこれも」といった感じで覚えることは多いかもしれません。先輩社員に同行させてもらうことで少しずつ覚えていくことになります。自分から「同行させてください」とお願いしていたのを覚えていますね。
不動産の調査は「調べても調べても、調べすぎたと言うことはない」とよく聞かされました。初めて担当を任された時に上司から「この後、何回現地に足を運んだのかを数えておくように」とも言われました。
結果:「14回」です。事務所の近所にある物件ならまだ可能ですが、県をまたぐ様な距離だたらゾッとする回数です。「答えは現地にあり」なのですが、一度に確認できていない自分に情けないやら悔しいやらで辛かったですね。
現地以外にも「区(市)役所調査」・「法務局調査」・「ライフライン調査」・「税務調査」・「顧客の状況調査」等多岐にわたるのでヘロヘロになってばかりいました。
そもそも「なぜこの調査を行う必要があるのか」を理解していない状況で、シートに文字を埋めることばかり注力していました。この「なぜ」と思うことが重要だと気付くのに時間が掛かりました。
そもそも「なぜこの調査を行う必要があるのか」を理解していない状況で、シートに文字を埋めることばかり注力していました。この「なぜ」と思うことが重要だと気付くのに時間が掛かりました。
「なぜ」を理解しはじめると、ある時を境に突然「ささっ」とできるようになります。早い人にとっては当たり前に思う事かもしれませんが、バカな私は自分が少し進歩するごとに、それを嬉しさとして感じていました。
勤め先の方針にもよりますが、「不動産の調査を行う場合は、契約書等ができるレベルで行え」でした。買うか売るかも決まっていない不動産を全力集中でよく調査したものです。
「10案件中契約3件」が当時の打率でしたから「時間の無駄」だったのか「モチベーションを上げる手段」だったかは定かではありませんけどね。7件は無駄になったのですが、このことで調査力は身につきました。
不動産仲介の醍醐味でもある「商談」は、上手くいけばこれほど嬉しいものはありません。だってそもそも上手く行かないことが前提にあるからです。
「1円でも高く売りたい売主」と「1円でも安く買いたい買主」を纏めなくてはなりませんからね。磁石の「S極」と「S極」は近づけると互いに反発するでしょ?あれですあれ。
本屋に行けば色んな「〇〇に役立つ商談術」や「商談成立までの流れ」なる書籍があって良く読み込みましたが、実践で使えるかどうかは疑問です。私の体感ですが「知識」や「センス」よりも「経験」がものを言うと思います。
上司からは「何気なく相手の置かれている状況や背景を観察しろ、それを詳細にイメージできればおのずと話し方が変わってくる」と教わっていたものの、初めは全く上手く行きません。それどころか「板挟み」になることがしょっちゅうでしたね。
途中何度も「不動産仲介業は自分に向いてないのではないか」ともがき苦しんだ時期がありました。未だにそう思うこともあるくらいです。そんな時に頭の中にあったのは「商談力がもう少しだけ身に付いたら退職しよう、他業種でも役に立つはずだ」でした。
不動産仲介業はこの「商談力」がかなり問われる職業ではないかと思います。しかも小さなことから大きなことまで連続して身の上に降りかかってきます。避けたらだめですよ。まあ避け切れることはないのですが。
良い風に考えていました。一度にこれだけの経験が出来るのなら、経験しておこうと。だって経験したくてもなかなかできない事って多いじゃないですか。こんな感じで日々を過ごせば短期間で商談力は身に付けることが出来ると思います。
「商談力」と同じ意味合いかもしれませんが、商談力は「自分のお客様との間で行うこと」とし、交渉力は「相手方業者や先方を担当する仲介者との間で行うこと」として明確に分けていました。
このパワーバランスを間違えると「君はどちらの味方なんだ」とお叱りを受けるからです。交渉内容は何も「販売価格」に限ったものではありません。
交渉の「渉」の字は「広く見聞する」という意味合いを持つように、相手を説き伏せるというものではありません。むろん勝ち負けを決めることでもありません。
商談内容をしっかりと交渉できるように、相手の今置かれている立場やその人の役割について深く理解して、相手の立場に立って考えることで交渉な成り立ちます。
「何を重要視しているのか」や「どんな結果を期待してるのか」を想定せずにその場に臨むと成立する話も破談になる可能性があるものです。経験が必要な場合もありますが、毎回シミュレーションして臨んでいます。どんな回答が来るかあるていど想定できるからです。
シミュレーションでは「いじわるな回答が来た場合」についても想定します。意地悪な回答って案外すぐに思いついたりしますよね。それにどう対応するかをゲームのように考えたりします。
また、交渉はその回数が少なければ少ない方が成立しやすいと思うのですが、「一発で決めてやる」と気負わず、宿題をもらう等して何度か足を運ぶ手段も良いかもしれません。
不動産仲介業の一番の醍醐味といってよいかと思います。上手く行った場合「血沸き肉躍る」究極の「ハイパーテンション」を体験できると思いますよ。
これらのスキルは不動産仲介業に特化したものではないと思います。何かを購入する場合に適当な調査ではなく納得いく方法を選択し、販売意図や背景を考慮して決定できるようになったりします。
一昔前までは、不動産仲介営業マンは「一匹狼」スタイルでした。朝、会社に出社したと思ったらそのまま夕方まで帰ってこないことも珍しくありませんでした。まさに狩猟型で、帰社したときには契約案件を抱えているといた感じです。
しかし、これでは統率が取れずに皆が好き勝手に働いている状況です。もちろん全員が成果を出せるのであれば良いのですが、参入企業も多くなり「個」の力より「組織」の力が重要視され始めました。
早い方なら数年で「リーダー」となって複数の若手社員と一つの案件に取り組みます。リーダーは不動産取引に長けているため、若手はその手段や方法を身近に感じ取る事ができるため、成長スピードが格段に速くなります。
「リーダー」になれば仕事が分散するので「楽」になる、ではなく「大変忙しくなる」のです。前述したように「ノルマ」が与えられており、一人では達成可能であった目標も3人分となるとかなり重責です。
若手社員の仕事の進捗状況の確認や、質疑応答、指示命令など守備範囲が広くなります。もちろんクレーム産業ですから、ひとたび若手社員が問題を起こせば時間を取られることにもなり、全く「楽」ではないでしょう。暫くすると若手社員も急成長するので、そうなれば「売り上げ目標」は3倍以上の成果が期待できます。
はいそれでは、皆さんお待ちかねの「給与」等について触れておこうと思います。TVや雑誌などの媒体に掲載されている「業種別平均年収ランキング」等でもだいたい上位5位以内には「不動産業」がランクインしていますね。
厚生労働省発表のデータなどでも確認する事ができます。(厚生労働省ホームページはこちらから)
務めていた会社の初任給は税引き後で「自分の年齢」と同じくらい頂いていました。「そんな企業なら他にもあるじゃん」・・・そうのとおりなのですが「インセンティブ」と「賞与」が他業種と大きく異なるのではないかと思います。
まず、売主側でも買主側でも契約を一件するごとに「約1万円の手当」が付き、一件の不動産に対して売主側と買主のを両方お手伝いさせて頂くような契約になると「2万6千円のインセンティブ」が頂けました。また、買主が住宅ローンを利用するとなれば、提携先の金融機関から「約1万3千円の報奨金」も頂けました。
一ヵ月平均で5件ほどの契約をしていたので「平均的には毎月10万円がインセンティブ」収入となるので「年間では120万円が入金」されるといった仕組みです。もっと貰っている人は山ほどいましたけどね。
「賞与」については青天井です。「一回のボーナスで800万円」とかが当たり前に発生するわけです。これが夏・冬の二回になれば賞与だけで1600万円になるわけです。参考例として具体的にはこんな感じです。
半年間の仲介手数料 | 掛け率 |
---|---|
700万円未満 | 0% |
700万円以上1,000万円未満 | 1.0% |
1,000万円以上1,200万円未満 | 3.0% |
1,200万円以上1,400万円未満 | 4.0% |
1,400万円以上1,600万円未満 | 5.0% |
1,600万円以上1,800万円未満 | 5.5% |
1,800万円以上2,000万円未満 | 6.0% |
2,000万円以上2,200万円未満 | 6.5% |
2,200万円以上2,600万円未満 | 7.0% |
2,600万円以上3,400万円未満 | 7.3% |
3,400万円以上4,200万円未満 | 7.5% |
4,200万円以上5,000万円未満 | 7.8% |
5,000万円以上7,000万円未満 | 8.0% |
7,000万円以上 | 10.0% |
法人が所有する「10億円のビル」等を契約すると、仲介手数料はざっくり3,000万円程度になります。売主側と買主側を一人でこなせば、倍の6,000万円の仲介手数料になり、一度の契約で「賞与は480万円」になるということです。
まあこれは特殊な例です。通常はこのような案件となかなか巡り会う機会はありません。ですが「夢」はありますよね。
このような決められた期間内で一定の基準をクリアすることでインセンティブや賞与が変動する形態を歩合給「成果報酬型」と呼んだりしています。ポテンシャルやモチベーションが上がる要因の一つですね。
他にも毎月の給与に歩合給がプラスされる形態の企業もあります。共通するのは、基本給については一定の基準によって毎月同額が支払われるということです。
注意しておくこともあります。基本給と歩合給は「似て非なり」なもので、例えば自分自身が住宅を購入する場合に金融機関に住宅ローンを申し込むとします。
金融機関は「基本給」は返済原資として計上てくれますが、歩合部分は毎月もしくは毎年の所得計上できるものではないとし、良くて「割り戻し」、最悪計上してくれないため、借入希望額に届かないといったケースも出てきます。
勤務していた会社を退職して雇用保険を受給しようとした場合、原則として退職前6カ月の賃金「ボーナスを除く」に掛け率を考慮して算出すると明記されている通り、基本給が低すぎると受給できる1日当たりの金額「基本手当日額」が低くなります。
就職活動中に退職することを考えて会社を選ぶ人も少ないかもしれませんが、いざという時にショックを受けないように予め確認しておくことをオススメします。
この雇用形態を採用していた会社は、大手企業をはじめ中堅企業や中小企業も一番多く存在していると思います。しかし、最近はそうでもないようです。
不動産売買仲介業で、基本給も賞与など全て初めから固定されている会社は少ないのではないかと思います。完全固定の会社は関連事業に賃貸業や管理業あるいはオーナー業などを複合的に経営されている場合が多く、安定した収入源を持っている成熟した会社が多いのではないかと思います。
こうした農耕型の企業は、肥えた土にしっかり種をまき、欠かさず水をやり、確実に刈り取ることができるようなシステムを構築しています。経営者なら誰もが夢見るポジションですが、到達するまでは資金や時間、運なども必要になってくると思います。
定年まで務めるなら、こういった企業が良いのではないでしょうか。業績がいきなり悪化するといった危険性もなく、社内の雰囲気はのんびりしていて、仕事も作業分担制になっていることが多く、定時に退社できることが多いかと思います。
ただし「大きく稼ぎたい」とか「将来は起業したい」となれば話は別です。集客活動から始まり、接客、案内、商談、交渉、契約、決済といった一連の流れをスキルとして習得できなければ、起業は不安の塊になってしまうと思います。
前述の農耕型に対して狩猟型といっていい給与形態です。現在ではその数もだんだんと少なくなっていて、あまり聞かなくなってきました。
「成果報酬型」の場合には企業に属して雇用契約を結びますが、「フルコミッション型」の場合は業務委託契約を結ぶことになります。これは「フルコミッション型」という働き方で雇用契約を結んでしまうと違法になってしまうからです。狩猟型の一匹狼と称される由縁ですね。
簡潔に言うと「完全歩合制」という働き方になります。実績に対して報酬が決められるという面では歩合制という働き方と似ていますが、歩合給では基本給が決まっているのに対して、フルコミッションには基本給そのものがありません。つまり、実績を上げなければ1円の収入にも繋がらないのです。
「え~っ!?そんなん無理無理ぃ、生活が困窮するわっ!」と思うかもしれません。確かに不安しかないですよね。経験と知識だけでなく体力や精神力に自信がないと正直簡単に決断できるものでもありません。
それでも選択する人はいます。一旦仕事が成立した場合の報酬額は「段違い」だからです。一ヵ月でサラリーマンの平均年収をゆうに超える人も沢山いました。
商品を見定める目と集客力に長けている場合、マッチングするだけとなるので「簡単なことだよ」と言い切る人もいたくらいです。
どちらも経験しているのですが、一長一短というかメリットとデメリットが双方あるといった感じでしょうか。不動産業界全体では店舗数そのものがコンビニエンスストアの2倍以上いあるといわれています。
一昔前なら駅前に乱立して出店いるイメージが強いのですが、現在はテナントビルの上層階にお店を構えている企業も多く一見すると分かりにくい場合もあるようです。
知名度の高い企業で働く最大のメリットは「一人当たりの年間契約件数の多さ」であると思います。やはり集客力では敵いません。信頼性や信用力によって裏打ちされているだけで必然的に契約件数は多くなりますので、短期間での「実績」と「経験」を積み上げる事が出来ます。
財閥系、銀行系、鉄道系、あるいは建設会社系やハウスメーカー系の流れを組んいる大手企業が多く、ほとんどの場合「成果報酬型」を取っていて、比較的基本給も高いと思います。
福利厚生面も充実していて安心して働けるステージが用意されていると思います。社外・社内を問わずコンプライアンス(法令順守)は当然行われていて、社員教育制度も準備されていて定期的な研修なども実施。関係法令や税務関係についての教育制度なども整っているとおもいます。
1店舗の人員は中小規模店舗で5人前後、大規模店舗では10人以上のメンバーで構成されているのが主流ではないでしょうか。つまり少数精鋭の集団を目指すための最適な環境が作られていると思います。そのための一つに「宅地建物取引士」の資格取得が必須になっている場合もありますね。
別の記事「なぜ?不動産投資に「宅地建物取引士」の資格が有効なのか」でも資格の有効性についてご紹介しています。良かったら一読くださいね。
昇級や昇進、給与体系についても明確化されているので、不平不満も出にくいのではないかと思います。(もちろんどんな会社でも多少の愚痴はつきものであると言うことは承知の通りですが)
社員数が圧倒的に多いので、上司や先輩に恵まれる可能性は高く、中途採用でも複数人の採用も珍しくはなく同期社員ができたりすることで互いに切磋琢磨したり、相談や悩みを打ち解けられる人との出会いがあるかもしれません。また、社外の同業他社とのコミュニケーションも比較的取りやすく「人脈の輪」を広げやすくなると思います。
首都圏や都市型の地域において、大手仲介会社と肩を並べている企業は少ないと思います。仲介業だけではなかなか業績確保が難しくなるからです。
しかしながらその数が「ゼロではない」のが凄いところです。地域によっては全国展開する大手企業でも四苦八苦する地域があります。「地域密着」により代々受け継がれていたり、口コミによる評価が高かったりするからです。
地域密着をどのように具体化して定着させているのか。それは総合力ではないかと思います。不動産仲介も行いますが、駐車場の管理から建物建築に至るまでの全ての業務を行うことで依頼者の「かゆい所の手が届く」を愚直に実行しているからだと思います。
「地域密着」は想像以上に難しいことだと思うのです。表面上だけ取り繕っても、メッキはすぐにはがれてしまいます。真にお客様に寄り添いながら問題点を共に解決に導く根気がなければ成り立ちません。
そういう意味で「本当の不動産業」を知り、不動産業のプロを目指したいのであれば地元不動産会社への就職は向いていると思います。ひとたびファンになってくれたら、その絆は固く緩むことはないと思います。
将来起業を視野に入れているなら、「大手仲介会社」の経験だけでは足りない事も多くあると思います。簡単に言うと「綺麗な仕事しかしていない」からです。「管理」や「建売」、「オーナー業」や「買取り」等の経験ができていないからです。一度は修行で地元不動産会社の門を潜ることをおススメします。
余談ですが、別の記事「後悔!不動産系サラリーマンは3年ごとに転職するのが最強メソッド」や更に別の記事「後悔!金融系サラリーマンが起業を決意するターニングポイント」でも紹介していますが、スキルが身に付いた時点で同じ会社に長居は禁物でした。起業を視野に入れていたにもかかわらず15年の月日が経過していったからです。
いかがでしたでしょうか。なんとなくイメージできたでしょうか。不動産仲介業への就職・転職を考え中の方に上手く伝える事が出来ていれば良いのですが「まだよくわかんないなぁ」等がありましたらメールにて内容を承り、出来る限り回答させて頂こうと思います。
- 仲介業こそ不動産業界の基本中の基本。礎となる大切な位置づけであること
- 仲介業の仕事は与えられるものではなく取ってくるもの
- 仲介業を通じて多種多様な人と多く出会えるため、「chance」や「lucky」に恵まれる可能性がる
- 仲介業を通じて得られるスキルは、自身の人生の中でも有効に機能する
- 不動産の仲介業への就職や転職は、自身のスタイルによって選ぶべき
無理なくやって、今日もHappy!