不動産業は狩猟型と農耕型のツインエンジンが最強

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こんにちは。Hideです。売買不動産歴20年以上 大手不動産会社15年勤務後、現在は関西で不動産会社の代表取締役および賃貸物件のオーナー、投資家、ブログ記事も8年近く書いています。

今回は、「不動産業は狩猟型と農耕型のツインエンジンが最強」について紹介したいと思います。個人的な見解ですので参考にしていただけたらと思います。

この記事の内容レベル
知っ得度★★★★
重要度★★★☆☆
専門性☆☆
  • 景気上昇局面においては不動産の流通性が高く、後退局面においては収益不動産の安定収入が得られるから

つまり、この両方が異なる動きを見せることで経営上の収支が安定しやすくなる。当たり前なことなのですが、これがなかなか思うように操縦できないものです。逆に言うと、操縦ができなければ継続的な経営の舵取りは難しいものになる可能性が高くなります。

もちろん、収益不動産を所有せずに運転していた経験もあり、ひたすら仲介業と買取業を行っていました。何とかやっては来ましたが、不安の波にしょっちゅう煽られる始末。仮に当月1000万円の利益が出たとしても、その後半年間契約がなければ経営自体は上手く行かず会社は傾いてしまうからです。

※ここでいう狩猟型とは不動産仲介業や買取再販、新築分譲業を指し、農耕型とは主に収益不動産を所有するオーナー業を指します。

収益物件の購入が難しい問題点

不動産事業を行う上でまず初めに避けて通れないのが「資金調達」です。

とりわけ、仲介業は初期費用も少なく抑えることができるので始めやすいのですが、あくまで売主や買主であるお客様がいることが前提となります。開業当時には当てがあったとしても、継続して顧客の獲得を行うことが課題となります。まあ、どんな仕事も同じですが、少し異なる点はリピーターになってくれても毎月購入などはしてくれませんよね。

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顧客収集には様々な手段や方法がありますが、よく見かけるのは「不動産情報を掲載しているポータルサイト」や「住宅情報誌」、「折込チラシ」といった媒体があげられると思います。

まあどれも有償となるツールですから、継続して利用するとなるとそれなりに費用が掛かります。しかし、金融機関等を利用すれば当面の必要経費を運転資金として借り入れることが可能になることが一般的です。ですので、狩猟型の「仲介」であればすぐにでも始めることができるとおもいます。

農耕型の収益不動産は狩猟型と何が違うのか

購入」するということ。買取再販の場合も一旦は購入しますが、転売目的での仕入れのため、短期間で売却しますから保有し続ける収益とは若干異なります。※短期間で売却する商品としての収益物件もあります。

不動産を一度でも購入された方ならご存じだと思いますが、高額な費用を支払うことになります。一般の方ならキャッシュで用意できる場合でも限界があるでしょうし、キャッシュがあっても手元に置いておきたい方も多くいると思います。

その場合、必要資金は「金融機関」で借り入れることになります。ここが第一のハードルです。「貸してください!ハイ貸しましょう!」であれば楽ちんですが、そんな甘いものではありません。

だって、一般的な収益不動産は高額となることが多く、物件によっては数億円~数十億円になることもあります。たとえ築年数不詳の木造アパートであっても土地の面積が大きければ高額になることもざらにあります。

金融機関の審査基準

法人化している場合ですが、融資に当たって金融機関から様々な必要書類の提示を求められます。しかも、申し込む金融機関によって提出書類に違いがあることも付け加えておきます。

ここでは、一般的にどんな書類が求められるのかを列記しておきます。

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1.企業の決算報告書 直近3期分(税務署受付積みものも)

2.直近の残高試算表(貸借対照表・損益計算書)

3.納税証明書(税務署にて発行 未納税額のない証明書含む)

4.履歴事項全部証明書

5.役員の住民票

6.企業概況報告書および個人概況

7.信用情報同意書

8.役員の所有不動産とその謄本および住宅ローン残高表

9.金融機関取引一覧シート

10.定款

11.宅地建物取引業免許・許認可証

一見するとたくさんあるように思えますが、ほとんどはパソコンからプリントアウトするものなどが多いかと思います。では次に購入を検討している収益不動産についての資料。

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1.土地及び建物の登記簿謄本

2.公図(法務局等で取得)

3.地積測量図(法務局等で取得)

4.建物図面(法務局等で取得)

5.間取り図

6.住宅地図

7.固定資産税評価証明書

8.建築確認済証及び検査済証

9.事業計画書

10.レントロール表

11.賃貸借契約書

これらの資料が一般的に必要になります。が、これらも情報元に問い合わせれば頂くことが可能なものが多いかと思います。

これらの資料を基に、各金融機関は独自の採点基準に基づいて不動産担保価値を想定して融資可能な物件か、融資可能金額はいくらかを設定しています。

また、融資可能となってからと言って喜ぶのはまだ早いのが現実です。

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1.融資総額

2.融資期間

3.融資金利

これらの条件設定が収益不動産購入に大きく影響し、購入を断念させられる場合が多いからです。

融資総額

一度でも、ここまでチャレンジされた方なら「そうそう、そうなんよ」って言ってくれる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

金融機関からの提示される融資額に「え?マジで?それだけ?」と言った感じです。経験上ですが、9,500万円のアパートを購入しようとした結果、提示された金額は8,000万円でした。

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つまり、1,500万円は自己資金の注入。また購入時に必要な諸経費約500万円分も自己資金

そりゃあ、購入をあきらめようと思いますよね。

と同時に「銀行ってどんだけ儲けんねん!」「うちが倒産したら抵当権発動して差し押さえるんやろ!」「倒産してくれって思ってないか?えっ?」っと思うのも仕方ないでしょう?(笑)

まあ、これが現実です。もちろん営業成績抜群!資金力無限大!の有料企業とまでいかなくても、そこそこやっている会社ならもっと良い融資額が得られることも知っていますが、その時はこれが限界でしたね。

融資期間

そしてさらに追い打ちをかけられるのが「融資期間」です。まあ、もちろん法定耐用年数に準じているのはよくわかりますが・・・。

融資期間が最優先事項であると常日頃から位置付けている私にとって「25年です」と言われた時には愕然としてしまいました。そんな四角四面の定規では測ったのような回答を望んではいません。

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同じ8,000万円を25年と35年で返済する場合の毎月の返済額は8万円前後変わってきますから、退去者が一組出た場合のダメージは計り知れません。また、退去者が出なくても手残り額に大きく影響します。

しかし、これも現実ですから受け止めなければなりませんが、ここは金融機関によって大きく差が出てくる場合があります。あきらめずにいろいろな金融機関を訪問する努力は惜しまないようにしましょう。

融資金利

最後に、融資金利です。ここも各金融機関によって差が出るケースが多くあります。金利に関していえば「企業実績」「営業年数」「直近の売上動向」「取引実績」などを鑑みて金利が決定されていると思います。

比較的低水準の日本において、各金融機関の金利差はわずかだと思うかもしれませんが、収益物件の特徴として長期にわたって保有し続ける場合、金利は切っても切り離せない関係ですから、時機を見て他行に借り換えができて有利と判断できたら即行動するように心がけることをお勧めします。

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まあ、これだけ手堅い金融機関も統廃合を繰り返しているわけですから、収益物件を購入できたとしても一寸先は・・・ですね。

ツインエンジンで運転

起業と同時にツインエンジンで運転してゆくのは、よっぽど条件が整っていらっしゃる方に限られるのではと思います。

前述したように、収益物件を購入して毎月固定の収入を得るためには、多少のハードルが立ち塞がっていますから、まずは狩猟型の仲介や買取再販で爆走する必要があるかと思います。

爆走した結果、売上うあ利益が残れば、はじめは小さな収益から購入を始めて、徐々に規模を大きくすることをお勧めいたします。収益不動産の管理やノウハウを詰め込むことができて、リスクも小さく抑えることができ、通帳に毎月家賃が入金された時の喜びは今でも忘れられない経験です。

また、仲介や買取再販による毎月の営業利益率は収益のそれよりはるかに高いので、それ一本で成立するなら収益物件を無理に購入する必要もないかと思います。決算報告書の売上金額だけ見るなら、仲介や買取再販のほうが断然数字も伸びますし、きれいな収支報告書が出来上がると思います。

そのうえで、やはり手堅く収益物件を所有して固定収益を増やしておきたいのであれば、日ごろからアンテナを張っておく必要があります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。なんとなくイメージできたでしょうか。収益不動産の保有を考えの中にうまく取り入れることが今後の運転に大きな安定力を生むといった内容でした。

上手く伝える事が出来ていれば良いのですが「まだよくわかんないなぁ」等がありましたらメールにて内容を承り、出来る限り回答させて頂こうと思います。

  • 収益不動産こそ不動産運営(運転)のサブエンジンならぬ主力エンジンとなる大切な位置づけであること
  • 収益不動産の購入には様々なハードルがあり、うまく乗り越える必要があること

無理なくやって、今日もHappy!

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