誰でも知りたい!利益が出る不動産の情報源を上手に入手する方法(その2)

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こんにちは。Hideです。売買不動産歴20年以上 大手不動産会社15年勤務後、関西で不動産会社の代表取締役 現在は賃貸物件のオーナー、投資家、ブログ記事も7年近く書いています。

今回は「利益の出る不動産を上手に探す方法(その1)」に続いてより具体的に紹介したいと思います。

この記事の内容レベル
知っ得度★★★☆☆
重要度★★★☆☆
専門性★★★☆☆

正攻法で探し続けるのではなく、探し方を少し変える」だけです。そうすることで選択肢は間違いなく増えます。1つ目が「検索方法(探し方)」です。そして2つ目が「交渉手段」です。

不動産の検索方法を視点を変えて探す

前回の(その1)でご紹介しました不動産検索サイトには、リクルート株式会社が扱う「SUUMO」をはじめ「athome」、「ホームズ」等のポータルサイトや「楽町」・「健美家」といった収益性の有る不動産に特化したサイトと様々なものがあり、いずれも無料にて閲覧することが出来るといった内容でした。

どのサイトも使い勝手も良くわかりやすい操作性を持っており、今やほとんどの方が利用されているのではないでしょうか。

当然これらのサイトを利用しない手はないのですが、これらのサイトは既に成熟しきっている側面があります。つまり、正攻法で検索をされると望んでいる不動産が出てくる可能性は低いかもしれません。

なぜ「可能性が低いのか」についてですが、探す条件が一様に同じになっているからだと思います。「場所」・「規模感」・「予算」に一定の偏りがあるのではないでしょうか。

先程の不動産検索サイトを実際に使用すると、物件が少ない地域と多い地域に極端な差があったり、他の条件にしても同様の傾向にあるように思えます。

価格帯を見直す

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ですからまず、「探し方を変えてみる」手段が挙げられます。他者が探している「メインの条件をあえてずらす」訳です。すべての条件をずらすのではなく例えば「予算をワンランクUPさせる」という方法です。

一般的には自分の予算を目安にして入力しがちです。家を探す場合「なぜ探すのか」です。当たり前ですが何らかの必要が出てきたからなのですが、その多くは「結婚した」・「子供が増えた」・「家賃以下で購入できる」や「不動産投資を始めたい」等といった理由が多いのではないでしょうか。

注目すべきは家を探す時期です。恐らく30代前後のサラリーマンや投資目的でも40代前後ではないでしょうか。20代や60代以降の方が不動産を探す比率は低くなっているはずです。

つまり所得格差があまりないわけですから必然的に予算が同じ程度になってくるわけです。

不動産検索サイトでは地域や最寄り駅、戸建かマンションかなど選択肢があります。もちろん予算も選択するわけですが、おおよそ500万円刻みで選択するようになっています。

500万円も予算上げられないよ」と思われるかと思います。例えば500万円を金融機関で借り入れた場合、金融機関によって金利等の条件が異なりますが、35年返済の場合で毎月約13,000円のUPになります。「だからそんなに支払いが増えたら家計が大変なんだよ」というのは当然その通りです。

ですが、購入者層が少ない不動産であればある程、価格交渉に応じてくれる可能性はUPします。

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購入者層の多い価格帯の物件は、当然ながら売主側も強気になります。交渉に応じてくれないケースもあります。しかし、1ランクUPもっといえば2ランクUPした価格帯のものは競合が少ないともいえます。ここで交渉の余地がないかを探るのです。

地元密着の不動産業者をあたる

地元の不動産会社ってどう思われますか?「取扱物件が少ないのでは」とか「年配の方が多くて機動性に欠ける」とか「無理強いされそう」とかではないでしょうか。

中にはそういった不動産業者もいるかもしれません。ですが、戦前より今日に至るまで地域と共存しながらずっと見守ってくれている業者も多く存在しています。

特に注目は「賃貸物件の管理」を行っている場合、オーナーなどとのコミュニケーション能力は高く、情報量も半端なく多かったりします。

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長きに渡って築き上げられた「信頼」と「信用」に裏打ちされた関係は強力で、びくともしません。これは実感しています。

大手不動産会社の参入は後発

いわゆる大手3社が不動産仲介業の流通に算入し始めたのは昭和50年初期で、当時は都心にしか店舗はなかったわけです。今なお全都道府県にあるわけではありませんし、利益が見込める場所にしか存在していません。

賃貸管理部門を併設されていますが、見た感じでは地元不動産が占めている割合の方が大きいかと思います。「近所の〇〇さんが転勤になって」とか「東京から〇〇さんがかえってくるよ」等の情報は日常会話で出てくるわけです。

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家売ってあげてよ」とか「部屋探してあげて」になるわけです。「ほんとに?」と思うかもしれませんが事実、都心から離れれば離れるほどこんな感じは当たり前になっているのです。これは実体験ですね。

大手不動産が悪いと言っているのではありませんが、日々の作業に追われて、地元の方とのコミュニケーションを取る時間がないため、疎遠になっているのです。

コミュニケーションが取れなくても、ネームバリューで一定の反響や問い合わせで売り上げが確保できるからかもしれません。

であればなおのこと、地元の不動産会社をあたる手は有効だと思います。事実「ネットに掲載する方法を知らない」といった社長もいます。そんな情報あったら欲しいと思いませんか。と言うことで私はよく回っています。

初めに申し上げておきたいのですが、正直確率は低いですよ。世間話に突き合わされて時間を無駄にすることも多々あります。ですが面白い話もあったりするので性に合っているのかもしれませんね。

リフォームを検討する

最近では「リフォーム済」といって売主が先行してリフォームしている物件が多く売りに出ています。これらは売主が既に引っ越していて空家になっているケースが多いかと思います。(もちろん居住中でも事例はあります)

一般的にマンションをフルリフォームする(リノベーションとは異なる)場合、選択する設備機器等や建具等のメーカーによって価格が変わってきますが400万円~の予算が必要になってきます。

また、購入後に自分自信でリフォーム業者を選定して打ち合わせをするといった面倒や、施工時のトラブル、あるいは「完成後に思い描いていたものと違った」なんてケースもよく耳にします。

そういったことからリフォーム済が支持されやすいわけですね。もちろんリフォームの内容が気に入るかどうかは購入者側にゆだねられているわけですが、一般受けするように仕上げられています。

購入後に即入居ができるメリットから「清潔感もあるし、手軽で楽だ」を狙った販売方法です。しかも金融機関に「リフォームローン」を住宅ローンと別枠で借り入れる必要もなくなるわけです。(今では住宅ローンに組み込んでくれるケースが多いです)

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ですが、よく考えるとリフォーム業者は原価に利益を乗せて工事を請け負って仕事をしてくれています。当たり前ですが、もしその利益部分を少しでも減らす事が出来ないかを考えるわけです。

  • 自分自身でDIYを行う
  • リフォーム業者ではなく、メーカーに直接個別発注する

最近ではホームセンターの規模拡大で至る所に出店しています。(地域によると思いますが)これをうまく利用する方法です。

恐らくリフォーム業者に見積もりをもらっていれば比較できると思いますが、同程度の商品は結構安く販売されているわけです。

ホームセンターの中には施工代行も行ってくれたり、社内の部署にリフォーム部があったりします。自社販売する資材が売れるのであれば施工費用を安くする交渉幅も広がることがあります。

また、ホームセンターも飛び越えてメーカーに直接相談するといった方法もあります。残念ながら、施工までを請け負ってくれるところは少なく、場合によっては個別受注は行っていませんといった返事もあるかと思いますが、挑戦してみるのも手段の1つではないでしょうか。

とにもかくにも上手な不動産購入は「できるだけ安く手に入れる」が必須です。

交渉術に使われる「契約不適合責任(瑕疵担保責任)」の免責

次に、購入を検討したい不動産が見つかった場合です。「ほぼ見ず知らずの売主相手に価格交渉はしづらい」と思われる方もいらっしゃると思います。

実際は仲介業者にお願いするのでさほどではないかもですが、それより「せっかく苦労の末に見つた不動産件」を、価格交渉次第で購入できなくなるかもといった心配の方が多いかもしれません。

当然ながら前段階でじっくり相場を検証して販売価格の妥当性を見極めておかなければなりません。

別記事内で紹介している「不動産購入前の価格相場検証方法(その①:路線価格と地価公示)」はこちらや「損してはいけない!不動産の購入時や売却時に掛かる仲介手数料は交渉できる」はこちらを参考してくれればうれしいです。

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相場通りのものを、相場で買うのは誰にでも出来ることです。ここから努力と交渉をすることで、一歩目標に近づけると心に強く刻んで欲しいです。売主も真剣です。1円でも高く売りたい心情は誰も同じです。

とはいえ、どうやって交渉するのかですね。相手がいるのでこちらの要望だけ通すのは難しいものがあります。たまに「現金で買うから」という理由で交渉希望をする方がいます。これでは少し押しに掛けます。

もちろん売主側にもメリットはあるのですが、金融機関を利用してくれても売主側にはさほど影響がないわけです。

あるとすればこれくらいではないでしょうか。

  • 融資申請後の承認か否決かを待たされる」といったことが無くなる
  • 売主の状況次第では取引自体を早く終わらせることが可能になる

売主側からすれば、契約書に記載の金銭が間違いなく期日までに入金されれば良いわけです。

そこで、リスクは負う覚悟が必要にはなりますが「契約不適合責任を免責にする」といった方法です。2020年に民法が改正されてこれまでは「瑕疵担保責任」が廃止され「契約不適合責任」となりました。

売買契約や請負契約の履行において、引き渡された売買の目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合に、売主・請負人が買主・注文者に対して負うこととなる責任。債務不履行により生じる責任のひとつである。

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例えば、売主自らも気が付いていなかった「雨漏り被害」・「シロアリの被害」・「給排水管の腐食や故障」・「建物構造上主要な木部の腐食」といった不具合があった場合、契約書に定められた期日内であればその旨を申し伝えて立会し、その状況が引渡し以前からのものと判断されれば売主による補修責任がるという内容が含まれています。

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この本来売主の持つ「契約不適合責任」を免責にするという選択です。※オススメしているわけではないので注意してください。

実務上は案外多い売主による「契約不適合責任」の免責。それと引き換えに価格を下げて頂けないかという交渉です。物件を見る目が問われますので、難しい選択なのかもしれません。

どういった場合に使われているかというとこんな感じです。

  • 明らかに築年数が新しく、物件内見時にも問題個所は見当たらず、売主による「物件状況報告書」への記載内容に不具合箇所ががなく、信用できそうと判断し、万一の時は自己責任で解消できると判断に至った場合
  • 明らかに築年数が古く、購入後にはすべてやり直す予定であって、既にその見積もりも予算内で取得しており、万一の時は自己責任で解消できると判断に至った場合

考え方ですが、購入後に何か不具合が生じた場合の修繕費用と、交渉する価格が同程度近くでできるのであれば「何も不具合がなかった場合はその安く購入できる」といった考え方に基づいています。

しかし不具合の予測は難しいわけですから、十分考慮の上判断されることが望ましいと思います。

まとめ

  • 不動産検索は正攻法を避けて、独自の方法で探すことが肝要
  • 大手不動産会社を避けて、地元の老舗不動産を周ってみる
  • 時間に余裕があれば、リフォームのDIYを検討してみる
  • 自己責任ではありますが「契約不適合責任」の免責をもって価格交渉に挑む

次回の「誰でも知りたい!利益が出る不動産の情報源を上手に入手する方法(その3)」もご興味があれば読んで頂けたら嬉しいです。

無理なくやって、今日もHappy!

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